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太陽地球人ホーム
> 果てしない酸素の旅
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太陽光をキャッチする高性能アンテナ色素 |
最終更新日
2004年7月31日 |
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私たち生物の生存になくてはならない酸素は、光合成によって作られています。光合成は植物や藻類が太陽の光をうけ取り、水と二酸化炭素から、糖などのエネルギーと酸素を作り出すはたらきです。私たちがテレビやラジオの電波を受信するためにアンテナを使うように、植物や藻類も太陽の光を吸収するためのアンテナを持っています。それは、葉の細胞の中の葉緑体にある分子のかたまりで、「集光性アンテナ色素タンパク複合体(LHC)」と呼ばれています。このLHCには、太陽光を吸収するための色素分子がたくさん存在します。光合成細菌のLHC(図)では8つのタンパク質がリング状に連なり、その間にたくさんのクロロフィル色素分子が配置されています。クロロフィル色素分子がより多くの太陽光を効率よく受け取るために、精巧な設計がなされた結果、この様な車輪状の形態が作り出された事が解っています。
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| クロロフィル色素は太陽からの可視光線のうち、主に赤い光と、紫〜青い光の周波数帯を吸収しています。逆に緑色の光は吸収されず、反射もしくは透過されます。この吸収されなかった光の色が、私達が植物に見ている色なのです。植物や藻類が多彩な色を持っていることは、多様な(LHC)があることを示しています。それぞれの種が環境の中で、少しずつ違う波長の太陽光を吸収する(LHC)を持つ事によって、太陽光を分け合いながら共生しています。こうして吸収された太陽光は、水から電子をもらったり、膜を通じて水素イオンを移動させるエネルギーとして使われます。太陽光を受け取る高性能型アンテナに始まる光合成の複雑な過程を経て、私たちの生命に欠かせない酸素が作り出されるのです。
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光合成と呼吸は表裏一体
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私たちが誕生の瞬間から休みなく続けている呼吸は、外呼吸と内呼吸の2種類に分類されます。外呼吸とは、肺で空気を吸い込んで酸素を取り込み、二酸化炭素を吐き出すこと。内呼吸は細胞一つ一つが酸素をとりこみ、二酸化炭素を吐き出すことです。私たちの細胞内のミトコンドリアでは、とりこんだ酸素と糖を分解(燃焼)し、糖などのエネルギーと水と二酸化炭素が作り出されています。私たちの呼吸と植物の光合成の反応を比べてみましょう。
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太陽風に導かれる酸素の旅
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ある計算によれば、地球に到達する全太陽エネルギーの内の0.02%ほどが植物や藻類の光合成に使われ、年間2.000億トンもの酸素が作りだされていると言います。こうした絶え間ない酸素の供給によって、地球の大気の組成が維持されています。大気上空では、紫外線が酸素原子をヒットしオゾンが発生し、オゾン層に成ります。オゾン層は強すぎる紫外線から生命をガードし、地球生命圏の水分が宇宙に流出するのも防いでいます。植物の光合成にはじまる酸素の発生によってオゾン層が維持され、私たちの生存の条件とも言える生態系の環境そのものが成立しているのです。さらに、最近の太陽地球物理の研究では、大量の酸素イオンが、極域の電離圏から磁気圏へと流出している事が解っています。人工衛星IMAGEの観測では、太陽風がもたらす宇宙嵐とともに、数百トンの酸素イオンが電離圏へと飛び出して行く様子を捉えています。植物や藻類の高性能アンテナによる太陽光の吸収から始まった酸素は、ついに宇宙空間へと旅立ちました。ボンボヤージュ! |
人工衛星IMAGEで観測された酸素イオン(緑色)の電離圏からの流出 (提供:NASA) |
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