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現代は太陽活動の極大期?

最終更新日
2004年7月31日

 太陽には活発な時期と静穏な時期があることが知られています。それらの徴候は、太陽黒点やフレアなどに表れます。
 太陽の黒点活動サイクルは、約11年(22年)周期であることがわかっています。西暦2000年前後は極大期(cycle23)にあたり、太陽は非常に活発化しました。2003年の10月28日には、観測史上最大の太陽風が吹きました。その活発な活動は現在も続き、関連研究者の興味を釘付けにしています。

 

小氷河期

 

 地球には氷河期があったことはご存知ですね? その後、気候が暖かくなり生物にとって暮らしやすい条件が整った結果、地球は種の多様性に恵まれました。ところが、その後の地球の気候も、いつも同じように保たれているわけではありません。過去2000年に遡っても、今より暖かい時期や、寒い時期がありました。
 中でも太陽活動が非常に弱かった1300年から1850年頃までの約550年間は小氷河期と呼ばれています。この小氷河期において、太陽活動が弱かったという事実が明らかになって以来、地球環境の変動と太陽活動の関係性に関する研究がさかんになりました。現在、多くの科学者が太陽活動サイクルの原因や、太陽−地球環境への影響について研究し、新しい発見が日々報告されています。

 

炭素14による太陽活動周期の測定

 

 木の年輪に残された炭素14を調べることによって、古代からの太陽活動の周期を調べることができます。
 太陽活動が静かな時期は大気圏に流入する宇宙線が増えます。この宇宙線によって炭素14の大気中での割合が増えるため、結果として生物の体内に残された炭素14の量も多くなるのです。
 この方法で調べた結果、いくつかの太陽活動の極大期と極小期の存在がわかっています。ジャック・A・エディによって、それぞれ“シュペーラー極小期”“マウンダー極小期”と名づけられた期間は、ヨーロッパにおいて小氷河期として知られる時代と重なっています。この頃の花の開花時期の記録や、絵画の中の風景、当時の文学における記述のなかに、その時代の様子を見い出すことが出来ます。

 
マウンダ−極小期(Maunder minimum)  
 1893年、英国の王立グリニッジ天文台で太陽監督官を努めていたウォルター・マウンダーは、東洋の古代の神官たちや、ガリレオ以降の西洋の科学者たちによって残されている古い記録の中から、17世紀に太陽黒点が発生しない時期(無黒点期)があったことを発見しました。後に、この1645年から1715年ごろまでの期間は、太陽天文学の研究者だったアメリカのジャック.A.エディによって「マウンダー極小期」と名付けられました。長い期間に渡る小氷河期の中でも、この時期の寒さは特に厳しく、“夏が来なかった時代”として知られています。
 その時代、農作物は実らず、農民は飢え、世界的に飢饉が起きました。また、栄養不足や日照不足による健康の悪化によってペストなどの病気が蔓延し、経済恐慌が起こりました。さまざまな要因が重なった結果として安定を欠いた社会では、革命が起こりました。
 一方で、この時期は科学的なパラダイムシフトの時代でもあり、近代への転換期となりました。
 では、太陽活動が活発だった時代をあげてみましょう。シュメール極大期、ピラミッド極大期、ストーンヘンジ極大期、…そう、古代において太陽信仰が起きた時代と一致するのです。そこには、天空で大きく強く輝く太陽が存在したのでしょう。作物はたわわに実り、新しい文明が生まれた時代。古の人々は、豊かで美しい世界を感謝し、いのちの源泉である太陽を自ずと賛美したのかもしれません。
  小氷河期を描いた絵画

  太陽活動の移り変わりと地球の歴史
参照:地球が寒かった時代
J.A.エディ著/1984年
日経サイエンス社
   
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